疾走!千マイル急行〈上〉 (ソノラマ文庫)

ローラインが可愛い!
というのはだめでしょうか?TMEの客車に入った時のあわてぶりは庶民ぽさがでてて良かったです。今でも欧州では食堂車とかあるんですけど日本はその点新幹線もそういうの一切廃止して、今じゃ乗り心地とかの点では単なる特急といっても過言ではないのがさびしいです。
あと機関車特有の問題、軌道がなければ走れない。軌道間隔の問題。釜の中での石炭の燃やし方、摩擦が低いというメリットとデメリットなど色々読み応えある描写があります。下巻では水についてももうちょっと触れてほしいところ。

で地名とかに関して。小川一水がよくやる架空の世界が舞台です。ただ都市国家というのがわからない。都市間は不毛の大地みたいな描写がある一方采陽のあたりだと田園が広がってたり。そもそも、都市は周りにある農村なくては存在できないのが普通ですが。あと、都市国家が乱立する状況で鉄道が栄えるのはとても不自然な感じです。
まあここあたりはまず物語ありきのあと付けの設定なのでしょうが。
あと主要鉄道幹線図には狭軌広軌の違いも書いてあったほうがいいと感じました。

あと狄払関って漢語だと払狄関ですね普通。あと采陽も。洛陽がなぜ洛陽なのかとかそこあたりを知った上でなのか?まあ南陽のパターンというのもなくはないですが。