読書備忘録

ハイドゥナン (上) (ハヤカワSFシリーズ・コレクション)
ハイドゥナン (下) (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
作者: 藤崎慎吾
出版社: 早川書房

上下巻で1000ページ近くある本です。天変地異、沖縄、超常現象、微生物、海洋あたりが主なネタでしょうか。著者は海洋学のバリバリの専門家です。
舞台は2030年代と、現在研究中の白色LEDやらが実用化されてる世界です。まあここあたりはメインと言うより味付けでしょう。地球深部探査船ちきゅう、もでてきますが、さらにそれを上回る船とかもでてきます。

舞台はほとんど与那国島です、東京とかもでてきますが具体的な地名とかはなく、逆に与那国島は事細かに描写されます。
こういうネタが好きな方にはお勧めできます。
難点はいくつかあげると、最後の展開がちょっと急というか唐突。与那国島の住民の心性がちょいと時代錯誤な感があるのでは?あと石鍋とか石桶は九州からの伝来物だったいような。とかありますが気にならない人には気にもならないでしょう。
ただ、付録の地図は与那国島琉球諸島概略ですが、与那国島などはきわめて台湾に近いのでできれば東シナ海の部分図もほしかったところです。

評価B