読書備忘録

銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎
銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎
作者: ジャレドダイアモンド, Jared Diamond, 倉骨彰
出版社: 草思社
恥ずかしながら今頃やっと読みました。
なぜニューギニアではなく、ユーラシア大陸で文明は栄えたのか。インカ帝国がスペインに攻め入り、フェリペII世を捕虜にするのではなく、なぜその逆だったのか?を論証しようと言う本です。
その理由は食料生産に有用な家畜化可能な大型動物や栽培可能な植物が最大の面積のユーラシアにもっとも多くあったからと結論づけます。
無論、ではなぜアメリカを植民地にできたのは中国ではなく欧州だったのか?19世紀20世紀の覇権を握ったのがユーラシアでも一握りの地域やアメリカ合衆国だったのか?は一応説明してますが、ちょっとものたりません。ただビッグヒストリーにはつきもの、なのでようはこれを叩き台にいろんな議論ができると思います。

こういうビッグヒストリーは歴史家の間からはでにくくなってますね。著者は生物学をメインとする医学部の教授のようです。

評価 A