全体主義 - Wikipedia

概要

  1. ユートピアイデオロギーによって正当化されることが多い。
  2. 善意(あるいはそれを装って)によって生まれる。
  3. 既存政体を変更せねばならないため、極右や極左のような極端な思想をもつ個人ないし集団が目新しい装いで支持を惹きつける。この為、「改革」「前進」「新体制」「総動員」「国を護る」等と言った大衆が解り易いスローガン・プロパガンダを多用する。
  4. 新世代への希望を発端にして生まれる。
  5. 労働者階級等の貧困層、少産階級のように、政治に不満を持つ階層を取り込む運動によって生まれやすい。
  6. 貧困層が多数派の、普通選挙制度を採用する国で生まれやすい。
  7. 軍事力だけではなく、人民の合意によっても生まれる。
  8. 完全主義の人々が主導力となる。
  9. 大衆の好意を獲得しやすい。
  10. 少数意見を言いづらい雰囲気を作る。
  11. (主宰者の独善に拠るが)一定の美学の上に存立している。

欠点

  1. 思想・文化等すべてをイデオロギー一色で塗りつぶしてしまうので、それらは自然的な発展が許されず、イデオロギー化のための手段として利用される。
  2. イデオロギーに染まった人々が主導権を握るために、正当な主張を持っていたり、あるいは学術・芸術などに優秀な能力を有していても、体制に従わない者は抹殺されていくため、役立つ人材が居なくなる恐れがある。
  3. 国家の目指す方向が誤っていても、それを指摘する勢力は政府によって鎮圧される為に、国家の存立そのものが危うくなる事態に発展する。
  4. 個人の頭で自由に判断する能力を奪われてしまう。
  5. 政治・経済・文化・思想・国民等、すべてを国家が管理するため、国家政策として集約的に工業力を上げるなど効率が良い場合と、組織の硬直化を招くなど効率が悪い場合が極端に現れる。