おべんきょう

http://www.daily.co.jp/general/2007/09/30/0000666170.shtml

斉藤さんが倒れると足げにしたりしたという。親方はそばで1時間以上見た後、食事などのため宿舎に移動。約1時間後に戻り、ぐったりした斉藤さんを見て「後はおれ一人でみるから、おまえらは風呂に入れ」と、兄弟子らを遠ざけた。

 けいこ場では約20分間、2人きりだった。その間、介抱するなどの救護措置は行われていなかったという。「あー」という斉藤さんのうめき声が聞こえた。午後零時半ごろに親方の呼びつけで駆け付けた兄弟子らは、意識不明になり、壁にもたれぐったりしている斉藤さんを見つけた。
 あざがはっきりと浮き出て体全体が土気色だったが、かすかに息はあったという。親方の指示で水がかけられたが次第に体が冷たくなり、今度は温めようと風呂場に運び、湯をかけたが意識は戻らなかった。
 この間、兄弟子たちが「救急車、救急車」とざわつき始めたが、親方はすぐに救急車を呼ぼうとはしなかった。結局、部屋が119番したのは26日午後零時50分ごろ。病院に運ばれた斉藤さんは午後2時10分に死亡した。

 親方は、2日後の28日、部屋に関取衆を除く弟子らを呼び、暴行に金属バットが使われたことや自分が斉藤さんをビール瓶で殴ったことを漏らさないよう指示。その後、ほぼ連日、弟子らを集めて県警での聴取の様子を詳細に報告させ「聴取が長引くと良くないからみんなで供述を合わせよう」と口裏合わせを求めたという。
 ある弟子が金属バットについて話したと報告すると、親方は「なんで本当のことを言うんだ」としかったという。

これは酷い。あくまでこの記事から分かることより。
まず違法性阻却事由で正当行為というのがありスポーツや格闘技とかだと過失致傷や暴行傷害でも罪にならないとありますが、社会通念上これらの行為が通常のスポーツの練習に含まれるとは到底思われません。
よって傷害致死はありでしょう。あとは殺意に認定次第ですが金属バットやビール瓶は殴りかたによっては殺意を認定できます。
そして、救護措置を取らなかったこと。これには保護責任者遺棄致死といえなくも無いですが、この場合の重要な点は保護責任者遺棄致死か不作為による殺人か?です。
不作為の殺人に関しては。
1犯人に保護責任がある事
2犯人にとって保護が可能であり、かつ犯人以外に保護する可能性がない
3殺意、確定的ではなくとも仮に死んでもかまわないという認識認容があること
あたりがキーになります。1、2は認められても3が厳しいかもしれません。

どの道許されざる事ですので、角界はこの事件を契機にこの様な悪しき慣例を廃すべきかと。
スポーツやってた知り合いの話だと、その人が知るスポーツの範囲ではとにかく根性だしごきだ、と言うのではなく科学的なトレーニングはここ10年くらいでやっと一般化してきたとか。これは氷山のほんのひとかけらなのかもしれません。